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2008年1月17日木曜日

ネヴィル・チェンバレンと佐藤栄作

 イギリス人は歴史に対してやはり優れた感覚を持っていると思う。
 毎年何がしかのイギリスの新聞にて組まれる特集に、「誇りに思うイギリス人、恥に思うイギリス人」の特集がある。その恥に思うイギリス人の中に、毎回といっていいほど出てくるのがこのネヴィル・チェンバレンだ。

 手っ取り早く知ってもらうにはウィキペディアの彼の項目を見てもらったほうがいい。結論を言えば、彼はノーベル平和賞を受賞したが、その受賞理由となった外交政策は、結果的にヒトラーのナチスドイツを助長させるきっかけとなってしまった。いわば、偽りのノーベル平和賞ともいえる。

 同じようなのがもう一人、日本に佐藤栄作がいる。私は日本人の歴史への感覚はイギリス人へ遠く及ばないと思う。なぜなら、非核三原則を唱えてノーベル平和賞を受け取った佐藤栄作は、沖縄返還に際して核ミサイルの基地装備を容認していたという。現在ですら国内で疑問視されているが、恐らく海外ではイスラエルの核保時と同様に確実視されていると思う。しかし、彼は表立って非難はされていない。受け取ったノーベル平和賞についても不当という評価は聞かない。
 自分は公正な歴史に従いたい。だれも彼を非難しないのならば、この場を使って私だけでも非難しておく。

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