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2008年2月11日月曜日

漫画の話

 三日ぶりの投稿だ。内輪ネタですが、先週の水曜から土曜日まで友人がうちに泊まりにきていて、でもって出てったその日からは今度は親父が遊びに来て、やっと今日になって一人で過ごす夜となった。別に寂しくなんかないもん。

 それはそうと、私は自他共に認める漫画マニアです。雑誌などをそれこそ麻生太郎氏ほど勝ってチェックしているわけではないですが、この年代にしてはそこそこ以前の漫画を見ているので、上の世代から下の世代まで漫画の話をあわせられる自信もあります。
 一番好きな漫画、というより影響を受けたのは横山光輝氏の「三国志」で、今連載中の漫画で好きなのは岩明均氏の「ヒストリエ」としげの秀一氏の「頭文字D」。あと個人的にバイブルとして使っているのは水木しげる氏の自伝「水木しげる伝」です。ちなみに、鳥取の小学校で使われている教科書には地元出身の有名人として「名探偵コナン」の青山剛晶が紹介されているらしいです。さらについでに言うと、自分の労働経済学の師は鳥取の境港出身で、その先生の路線に当る大御所は東大名誉教授の宇沢弘文氏で、この人も鳥取出身。この他にも何かと、自分の周りは鳥取出身者がやけに多い気がします。自動車免許を合宿で取ったのも鳥取だし……。

 それはともかく、今や日本の文化を代表する漫画ですが、やはり往年と比べるとややその価値が下がった気がします。名前は忘れましたが、アメリカの日本文化研究者の女性学者が日本の漫画の特徴について、「何気ない日常が終わりなく続いていくストーリー」と述べていますが、非常に的確な分析でしょう。
 この手の漫画作品の大家と来れば「らんま1/2」、「犬夜叉」の高橋留美子氏でしょう。何も高橋氏だけでなく、これまでに出ている傑作作品の「ブラックジャック」や「ゲゲゲの鬼太郎」もこれに当てはまります。基本、アメリカなどでの文化作品というのは初めから終わりまで一本のストーリーがあり、途中で話が膨らむことはあっても、普通は一直線に話が進んでいきます。これに対して日本の漫画は延々と日常が繰り返され、物語の終盤になってようやく止まっていた時が動き出すかのような話が非常に多いです。

 これは言うまでもなく作品の長期連載に繋がります。「こち亀」などもこの例で延々と話が続いていますし、また「美味しんぼ」やさっき挙げた「名探偵コナン」のように、まとまったひとくくりの話が連続するというものもあります。これらの日本の漫画の特徴は確かによく出来たものだと思いますし、日本人の精神性も表しているのではないかと私は考えています。そして、このような話の形態を逆手に取った、傑作とも言うべきアニメ作品もあり、名前を出すと「うる星やつら」の映画版「ビューティフルドリーマー」という作品があります。監督は「攻殻機動隊」の映画版で今をときめく押井守で、素晴らしい出来です。ぜひ一見してもらいたい作品です。

 しかし、残念ながら近年ではこのような形態の漫画は非常に少なくなっています。自分が確認する中では、週間少年ジャンプでやっている「銀魂」くらいしかこの形態で成功している作品はないのではないかと思っています。近年はやはりアメリカ同様、一本筋道の通った話が人気になりやすいのかもしれません……「ワンピース」はどっちになるかなぁ、もう延々とやっているけど。

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