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2008年5月8日木曜日

日本語の自人称について

 自人称というのは説明するまでもなく、自分を表す代名詞のことをいいます。日本語だったら「私」や「僕」などで、英語では「I」のことです。

 さてこの自人称ですが、はっきり言って日本語はめちゃくちゃ多いです。中国語なら「我」ひとつだけだし、英語も所有格などは別ですが基本的にはさっき言ったように「I」だけです。ついでにロシア語では英語同様活用が分かれますが「Я(ヤー)」のひとつだけです……ってか、「やー」って入力したらキリル文字が出た事のがびっくりだ。
 しかしこれが日本語となると先ほどの二つのほかに「おいどん」とか「おいら」とか「俺」、「拙者」、「わい」、「わし」などなど、一番レアなので言うと、中国では皇帝のみが使い、日本では天皇のみに使用が許されている「朕」というのまであります。
 多分探せばまだまだいっぱいあると思いますが、こういった量だけでなく使用方法も使い分けられており、公的な場では「僕」か「私」に限定されています。

 さてこのやたら煩雑な日本語の自人称ですが、私はどうも日本の社会を見ていておかしい気がします。そりゃさすがに「俺様」とか言っている人なら私も変な奴だとは思いますが、それこそ方言などで「おいどん」とか「わし」と使うことが一般的な人に対して、「公では私と言いなさい」と言うのは、ちょっと妙な気がします。この「わし」という言葉の中に特別な意味なぞ入っている訳ではないのですし、「わし」を使っている人にとってすればそっちの方が自然なはずなのですし、自分に対して使うだけなら別に誰かに対して失礼でもなんでもないでしょう。

 というのも、つい最近にとうとう私も「俺」を使うなと言われたばかりだからです。別に言った相手は他意はなく、周りのことを考えて私に助言してくれたと思うのですが、別にこういった自人称くらいはみんなで好き勝手な言葉を使ってもいいんじゃないかと正直思います。ちょっと自分でもこだわりすぎなのかとも思いますが、これくらいの要素については日本人ももっと寛容であるべきだと思い、特定の自人称を強制させることに私は反対です。いっちゃなんですが、強制させることのほうが相手に失礼だと思うし。

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