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2010年4月23日金曜日

私流の優秀な人材の集め方

 昨日のブログ記事はブラウザの印刷機能が上手くいかずイライラした状態で書いたのが響いたのか、非常に荒れたままでアップされていたので先ほど一部文章を訂正しました。よく文章は人の心を映すなどど言う人もいますが、少なくともこうも毎日書いていればその日ごとの調子は私自身で手に取るように分かってきます。今週は睡眠時間が減っていて全体的にカリカリしているとか。

 そういうことはさておいて、今日はちょっと思うところがあって昔の記事の、「まず隗より始めよについて」の記事を読み返して見ました。それにしてもこの記事、冒頭が朝日新聞のトヨタヨイショから始まっていますが、今になって改めてみてみるといろいろとこみ上げてくるものがあります。

 この記事は中国の故事である「隗より始めよ」、つまり物事を始めるには手近な所から始めるべきだという教訓を含めた逸話を紹介しております。内容は元記事を読んでもらえば分かるとおりに、この自分をより遇すことで自分以上の人材も評判を聞いて喜んでやってくるだろうと郭隗がうまいこと燕王に言っておいしい思いをしたという話ですが、この逸話に限らず人材募集の逸話というものは中国史において数限りがありません。

 私が知る中で最も古い逸話だと、中国古代の周王朝(封神演義に出てくる)の建国期において活躍し、孔子が最も理想の君子として挙げていた周公旦には、「周公、哺を吐く」という逸話があります。これは賢者が近くに来ていると聞くと周公旦は食事を中断してでも会いに行ったほど人材募集に熱心だったという逸話ですが、三国志の曹操もところどころこの周公旦を意識している所があったので彼の人材収集癖もここから始まったのかもしれません。

 中国に限らず日本でも歴史上の偉人が熱心に人材を集めようとする話がたくさんありますが、そういった逸話を多く見てきたことが影響してか、この私もかなり小さい頃から優秀な人たちと知り合いになりたい、切磋琢磨したいという思いが強かったと自覚しております。特にそれが強く現れたのは大学時代で、新たに友人が増える傍から、「もしあなたの知り合いの中でこれはと思う人材がいたら、是非自分に紹介して欲しい」などと言っては、たくさんの相手をきょとんとさせてきました。

 そんな感じで一人でも多く優秀な人材を見つけよう、知り合いになろうと長年努力してきたわけですが、色々試してきて一体どんな方法が効果があったというか実際に自分に良い影響を与えてくれる友人の発掘につながったとのかというと、自分自身を鍛錬することがやはり一番だったような気がします。

 何でいい人材を見つけるのに自らを鍛える事が関係するのかというと、一つ目の理由としては相手が優秀な人材かどうかを見分けられるようになるからです。よく、ってほどでもないですが「愚者はかえって智者を馬鹿にする」と言いますが、ここまで言わないにしろやっぱり相手が賢いかどうかを理解するためにはこちらも一定度の知識と知力が必要になってきます。実際に私も知識のなかった頃はそれほど評価していなかった友人でも、ある程度その方面の勉強をした上で改めて話してみるとまるで人が変わったかのような印象を覚えて、それまでの自らの不明を恥じつつ以後いろいろと教えを請うようになったことがあります。

 二つ目の理由として、自らも一芸ある人材となることで優秀な人材が自然と寄ってくるようになるからです。こう書くとなんか自分でも偉そうに言ってるよう見えますが、私が高く評価している友人らに対してどうして自分なんかを相手にするのだと聞いてみると、向こうからしても私自身と話していて面白い、勉強になると思うからだそうで、図らずも自分自身の能力が別の人材を呼んでいたということにその時気がつきました。

 よく後輩などを指導している際、「自分にも、花園さんみたいに政治とか経済をいろいろ教えてくれる人がいたら助かるんですけど……」という言葉を聞かせられますが、もしそのような色々教えてくれる友人が欲しいと思うのなら、私はやはりまず自分自身を鍛えることが一番の近道のように思えます。

 最後に究極的な人材の発掘の仕方として、新たに人材を見つけるのではなく、今いる友人や後輩を徹底的に教育して議論し合えるレベルまで知識を教え込むという方法もあります。実際にこれをやるとなると教え方とか時間が必要になってきますが、下手な偶然に頼るよりかはずっと確実な方法なので私はこの方法で何人かを星野仙一監督ばりに育ててきたという自負があります。

 人材を見つけるにしろ育てるにしろ、ただ待っているだけで運命のように出会える事はほとんどありません。少なくとも活発に行動を起さなければ意味がなく、もし何かしらの方面に詳しい人と付き合いたいと思うのならそれを強く発信する事をお勧めします。
 そういうわけで、政経でも倫哲関係でもいいので、我こそはと思う人は是非メールなりコメントを下さい。

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