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2011年3月22日火曜日

小沢一郎の延命

 今回の東日本大震災で政治的に一番得をしたのは、ほかでもなく管首相でしょう。以前の記事にも書きましたが地震が発生したその日には先日に辞任した前原前外相同様に外国籍者から献金を受けていたことが発覚しており、かねてから低迷していた支持率とともに事実上止めを刺された上体でありました。しかし地震発生を受けその対応を行わなければならなかったことから、現在その対応振りについて批判が相次いではいますが対人論については地震前よりは確実に低くなっているように見えます。
 ちなみに私は今回の管首相の対応は、さすがに細かいところまではチェックすることはできませんが日本で報道されているほど極端に悪いものではなかったように思えます。管首相への主な批判は福島の原発に対する対応に集中しているように見えますが、この問題も私はやはり東京電力にほとんどあるように思え、政府はそれに足を引っ張られたのではとやや同情的に見ています。ただ唯一私から管首相にケチをつけさせてもらうと、地震発生から日が経ちもうそろそろ具体的な復興策をパッケージで出してきてもいい頃のように思えます。まだ増税か国債かで揉めているようですが、今の時期に増税は難しいのでばしっと「復興公債」を出して、幅広く資金を集めて運用法を出すべきでしょう。

 そんな管首相と同様にさりげなく今回の地震でその政治生命を延命できた人物がもう一人おり、ほかならぬ今回の記事の題となっている小沢一郎です。もうそろそろ敬称はいいかなと思うので名指しで強く批判させてもらいますが、去年に検察審査会に強制起訴されたから散々ごねて、国会招致はまずいが政倫審なら出るといっておきながら年が明けるやぬけぬけと政倫審出席すらも拒否して、小沢派の議員を見るたびに何でこんなやつについていく奴らがいるんだろうと思うくらい呆れた行動と発言を重ねていました。そんな小沢ですが、今回の地震が起きるや自分の地元である岩手県も大きな被害を被ったにも関わらず、地震後は途端に姿を消してほぼ一週間程度全く行方がわからなかったようです。
 与党の議員なのだから普通の感覚なら直接被災地に赴くなり、地元の人脈を生かして政府内で活動するなりするのが政治家だと思うのですが、あいにくそういった感覚はこの人は持ち合わせていなかったようです。それであまりにも行方がわからないものだから2月に海部元首相が言っていたようにそろそろ生前葬を開かなければと思っていたら、突然鳩山前首相を引き連れて管首相の対応は問題が多いなどと文句を言いつけてきました。実際に管首相の対応が悪いかどうかはおいといて、雲隠れしていた人間が言うセリフじゃないと他人事ながらこれは頭にきました。鳩山前首相に至っては民主党内が小沢氏の招致で揺れていた際には、「仲間割れは良くない」と言っていたことを考えると、この人は別な意味ですごいとつくづく思います。

 このほか今回の地震を受けて、政治家以前に人間として如何なものかと思わせる発言を行った人物はたくさんいます。筆頭は石原慎太郎都知事で、前にも書きましたが今回の地震を日本人に対する天罰だなどと、「どの舌が抜かしやがるジジイっ!」というような感想を聞いて即座に持ちました。また大阪府議会の長田義明も、「今回の地震は大阪にとって天の恵み」だという、本当に石でも投げつけてやりたくなるような神経を疑う発言を行っています。まぁ世の中にはいろんな勘違いをする人間は少なからずいるものですが。

 最後に福島原発の放射能漏れの影響でいくつかの地域で農産物の出荷が国によって停止されましたが、この件については良いか悪いかは非常に判断が難しいです。あくまで報道を聞く限りの私の判断では、検出された放射能値は農作物を食べたとしても大きな影響が出ない値だと思いますが、だからと言って仮に十年後にでも何かで問題化したら政府の大きな責任となってしまいます。そういう風に考えると政府が万全を期して出荷停止にしたのも理解できないわけじゃないですが、ただでさえ震災の影響で苦しい中で被災地の農家の方々にさらに負担を強いるような政策となることを考えると、これが本当に正しい決断なのかと深く悩ませられます。

 皮肉な運命というべきか、管首相は厚生相時代にも大腸菌O-157の集団食中毒が発生した際にもカイワレ農家へ風評被害を与えています。結局この時の食中毒の感染源は断定されておらず国はその後民事裁判の判決を受けてカイワレ農家らへ補償を行っているのですが、今思うとこの件でも管首相は厚生省の不作為に振りまわれた感があります。
 当時管首相はカイワレ農家への風評被害を抑えるために記者会見でカイワレを食べるパフォーマンスを行いましたが、今日ある掲示板にて、「雨水が問題ないかどうか、管ががぶ飲みして試してみればいいじゃないか」という書き込みを見て、なかなかユーモアのある人がいるものだと感心しました。管首相はやらなくともいいですから、東電の幹部らにはぜひやってもらいたいものです。

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