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2011年6月24日金曜日

自動車会社グループ化の今後

日産・三菱自:合弁戦略 13年度に「軽」開発・発売--新社名「NMKV」(毎日新聞)

 ちょっと古いニュースですが、私が贔屓する三菱自動車と日産自動車が軽自動車の共同研究・開発のため合弁会社「NMKV」を設立しました。もともと三菱自動車は日産に対して軽自動車をOEM供給しているなどかねてから関係があり、その延長から今回の合弁に至ったものとされます。
 記事中にもありますが現在のん本の自動車市場は軽自動車の割合が三分の一を占めるなど、無視できない存在となりつつあります。うちの親父の若い頃なんて「軽なんて乗ってるのだっせーよなー」ってセガサターンばりに肩身が狭かったそうですが、今こんなことを言っていたら時代の趨勢も読めない奴だと言われてしまうかもしれません。私個人としては燃費で言えば明らかにホンダのフィットを始めとしたコンパクトカーのが優れているのは重々理解しておりますが、軽自動車はあの小さなボディという制約を受けつつ様々な装備やパーツが組み合わせられるなど設計に工夫製が感じられるため、カタログを見る際は真っ先に軽から見ます。

 そんな三菱の軽ですが、日本の軽市場はダイハツ、スズキという二代巨頭が存在するためにいまいち目立ちませんが、改めてラインナップを見てみると三菱の軽もなかなか捨てがたいものがあります。主力のekシリーズはもとよりこの前リコールしたパジェロミニなど、去年のネットスラングを使うなら「そんな値段で大丈夫か?」といいたくなるくらいの面白い車で、駆動方式がRRのアイなど二代巨頭とは別の方面に進化していて見ていて面白いです。

 さてそうした三菱ヨイショは置いといて、今回のこの三菱と日産の提携を見て私が感じたのは自動車業界で統合が進んできたなという感想でした。というのも一昨年くらいにスバルがトヨタに資本を握られ完全に軍門に落ち、同じく既にトヨタの資本下となっていたダイハツとの車種の兼ね合いからスバルは軽自動車事業の廃止を迫られることとなりました。ぶっちゃけ、スバルの軽にはなんの魅力も感じなかったからいいんだけど。
 この結果、トヨタグループではトヨタが全車種ラインナップを維持するとともにスポーツ、ワゴン部門はスバル、軽部門はダイハツと住み分けがなされるようになりました。聞くところによると現在トヨタが開発しているFT-86の開発はかつてのヤマハ2000GT同様にスバルに丸投げだって聞きますし。

 これは別業種ですが、金融においては現在の日本は東京三菱UFJ、三井住友、みずほの三大メガバンクが大半の市場シェアを握っております。もちろん小さい銀行の存在価値は低くはないものの、グローバル化を迎えた現在では主要な業界が許せる企業数というのは3~5社くらいが限界のように思え、三洋はすでに吸収されましたが、パナソニック、シャープ、東芝、日立、ソニー、三菱電機、NEC、富士通など数多くの企業が出揃う電機業界同様に自動車業界の主要企業数はやはり多過ぎるのではないかという気がします。それこそ発展途上の今の中国とかならともかく、既に成熟している日本の市場ではもうちょっと統廃合を進めたほうが全体に良いのではと思え、韓国やアメリカなどの業界企業数を見ているとますますその考えが強くなってきます。

 それゆえに先のトヨタの住み分けも、スバルが買収されるのはちょっと残念ではありましたが内心ではありかという風に見ていました。まぁそれ以上に、スバルには書類選考で落ちてて良かったとほっとしたのが大きかったですが。
 そして今回は三菱と日産が提携したとのことで、両者ともに電気自動車に力を入れているのでうまく話し合いが進めばこの分野でも協力が進むのではないかと思います。ただSUVと乗用車の部門で競合はしますが客層は明らかに違うし、なんとかなるんじゃないでしょうか。

 となると気になるのは残ったメーカーのホンダ、スズキ、マツダです。私の素人ながらの勝手な良そうだとホンダとスズキは会社所在地こそ程近いものの両者は四輪はおろか二輪で競合する企業同士で、傍目にも仲が良さそうには思えません。それに対してマツダはというとかねてからスズキからアルトなど軽自動車のOEM供給を受けており、コンパクトカーの部門でデミオとスイフトが競合(客層は違うように見えるが)するもののそれ以外だとあまり被らないように見えます。私の希望としてはこのままマツダとスズキもどんどんと協力して、合併とまではいかなくとも提携を深めて準グループ化していってもらいたいものです。

 何気にこのところのホンダさんには気に入らないところが多々あり、他社もやってたけどトヨタのアメリカにおけるリコール騒動の陰に隠れて大量リコールを実施したり、プリウスのデザイン丸パクリなインサイトを出したり、質の低いハイブリッド技術を搭載しておきながらこの分野の付加価値を余計に下げたりと、これがかつて技術のホンダと呼ばれた姿かといろいろ問いただしたい気持ちでいっぱいです。はっきり言いますがハイブリッド技術ではトヨタとホンダは天と地ほども差がある上、電気自動車も量産できないようでは三菱、日産以下で、どうかこのまま孤立化して細々と消えてなくなってもらいたいのが本音です。

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