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2012年7月25日水曜日

ここ数日の産経の気になる報道

 今日も帰宅は11時半!決して仕事がたまっているわけではないですがなんか飲み会の回数が先週から異常に多く、ブログを書く時間がなかなか取れません。おまけに明日は校正当番でまた帰宅が遅くなるし……。
 そんなわけで普通ならブログを休んでとっとと寝るのですが、ちょっと放っておくことのできない報道が連続して起こったので書き残すことにします。その方っておくことのできないニュースの一つは昨日の下記報道で、これが出た時は自分の職場である編集部は色めき立ちました。

丹羽大使9月交代 尖閣国有化に矛盾と判断
素人ぶりは突出…民間起用の限界露呈 丹羽大使9月交代(どっちも産経)

 ニュース内容はリンク先を見てくれればと言いたいところですが、下手したらリンクが早くに切られる恐れがあるので簡単に解説します。要するに尖閣問題で中国におもねる発言をしているから丹羽中国大使を更迭するという内容なのですが、ストレートに書いてしまうとこの報道は産経の飛ばし、言い換えるなら誤報の可能性が高く、「また産経がやらかした」と私の周りでは言っております。
 まさかこんな大々的な記事で誤報ってと当初私も考えましたが、グーグルか何かでニュース検索をしてもらえばわかりますがこの更迭を報じる記事というのは産経しかありません。最初に疑念を呈したのは自分の上司ですが、速報性を重んじる共同通信が全く後追い記事を出しておらず、中国側はどう報じているのか自分も新華社のサイトへ行ってみましたが、この更迭記事には触れつつも、「北京にある日本大使館は事実ではないと否定」と取材文が載せられておりました。

 仮に産経の言う通りに9月に本当に丹羽大使が更迭されたそりゃ立派なスクープでしょう。ただこの記事は内容から言っても怪しい点が多く、ズバリ言うなら後任の人事について何も触れられていません。この一点だけでも怪しい上に更迭時期の9月も中国共産党中央党大会を控えた非常に敏感な時期なだけに、いくら何でも冒険が過ぎやしないかという時期です。まぁ初めから誤報と決めつけず、予告時期の9月までゆっくり見てやろうじゃないかという気分ですが。

「迷彩服を区民に見せるな」 自衛隊の防災演習、東京の11の区が庁舎立ち入り拒否(産経新聞)
産経「自衛隊訓練で立ち入り拒否」記事に9区が抗議・訂正要求文(J-CASTニュース)

 続いての産経の気になる記事というのは上記のニュースです。別に産経を狙い撃ちする気は全くないのですが、いくらなんでもこれはというニュースがここ数日に立て続けで起こるというのは明らかに以上です。
 ニュース内容を簡単に説明すると自衛隊が東京都の区役所庁舎の利用を申し出たところ11区が拒否したという報じていますが、続いてリンクを貼っているJキャストニュースによると名指しされた11区のうち9区が既に、「このような要請を受けたこともなければ拒否したこともない」と事実内容を否定しているそうです。

 この記事もこういってはなんですが、どことなく焦点を意図的にぼかした書き方をしていて妙な構成になっているように私には感じます。具体的にそれはどこかというと、自衛隊の協力要請を11区が拒否したという事実以上に、見出しにも入れている「迷彩服を区民に見せるな」ということを何かやたらとアピールしたがっているような、そんな印象を覚えます。なんでこんなことをアピールしたいのかっていうと、私が書くべきことではないような気もしますが何か一方向に読者を扇動したいような意図を感じます。
 産経は25日付の紙面でこの記事の続報を載せると言っているようですが、もう日付は変わっているので明日とはいえないものの、出たらこっちもじっくり見てやろうじゃないかという気で満々です。少なくとも、自治体側と事実認識が真っ向から食い違っていることと取材手法について書いてもらわなければ納得いかない内容なだけに、誠意ある対応を見せてもらいたいものです。

 余計なお節介かもしれませんが、真面目に産経のデスクは大丈夫なのかという気がしてなりません。

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