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2012年9月8日土曜日

中国の悪口本が日本の書店で並ぶ光景

 日本一時帰国二日目。今日はなんか自転車磨いて乗り回してましたが、どうもブレーキの利きが前ほどガツンと来ません。100円ショップでブレーキパッド勝手交換しようかと考えましたが、ちゃんと専門店で買おうと思ってひとまず延期中です。自転車こぐのもかなり久しぶりですが、自動車でいうならトルクが上がって回転数が落ちたというべきか、踏むペダルがやけに軽いと感じる一方で前ほど高速度を維持できないというか息が上がりやすくなってました。明後日あたり、片道30キロくらい走ってこようかと思ってますが。

 そろそろ話は本題に入りますが、なんか思想関連の本が読みたくてこのところ書店に通って新書コーナーを探しましたが、これという本がなく、しょうがないから今日哲学の入門書をまた買ってきました。Amazonで「荘子」とか取り寄せることも検討しています。
 ただこうした思想関連書が少ないということ以上に、中国を批判する新書が膨大に並んでいることに少し驚きました。曰く、「中国経済のメルトダウン」とか「虚構大国、中国」などといった見出しが並んでおり、作者名までいちいち明かしませんが漢字二文字と三文字の二人があっちこっちの出版社で出しています。

 こういう中国の批判本を見て何を思ったのかというと、まず最初に考えたのは「俺もこういう本書いたら売れるんじゃないの?」ということです。それこそ適当に根拠をでっち上げて中国の政治なり経済なりをネガティブに書くぐらいならお茶の子さいさいですし、新書で200ページくらいなら多分一ヶ月あれば余裕で書き上げる自信があります。次に考えたのはこの逆で、「中国ビジネスをうまくやる指南書が意外に少ないな」ということで、出版点数が少ないからこっちも書いたら書いたでいろいろいけるんじゃないかと。

 ただそういった個人的なビジネス話は置いといて、なんていうかこういう中国批判本を見ていて日本は少し危機感が足りなくなったのではと思います。それこそ中国経済のバブル崩壊論は8年位前から終末予言みたいに何度も繰り返されててもういい加減、「またか……」と感じますし、こうした本が未だに出続けているのを見ると日本人は中国経済が悪くなることを願っているのかと感じます。
 断言してもいいですが仮に中国の経済が悪化したら、中国のGDP成長率が年間5%以下になったら日系企業もシャレにならない大打撃を受けることになります。製造業を中心に中国で利益を上げている企業は数多いですし、インドを初めとしてBRICs諸国もここにきて中国を除き急激に勢いを落としていることから、真面目に今の世界経済は中国の勢いにかかっているところがあります。

 ただそういった経済的な事情以外に、「どうせ中国は駄目になるから」と、嘗めてかかる態度が私には気に入りません。本気で相手を殺そうとするなら相手が死ぬその瞬間まで気を抜いてはならず、むしろ怖がり過ぎだと思われるくらいに警戒心を抱くべきであるでしょう。中国のウィークポイントばかり目を向けるのではなく、ストロングポイントもしっかり把握していかにその部分を利用するのか、無力化させるのか、孫子じゃないですけどきちんと分析することが大事です。

 多分私がひねくれた考え方をしているのも影響しているでしょうが、他人、もしくは他国から侮られている限りは笑っていていいと思います。むしろ実力を認めるような発言が出たり感情的な批判が出なくなったら、つけ込める隙が減ったようなもんで、あまりいい状況じゃないと判断するべきでしょう。それこそ中国が「小日本」というような蔑称を使って格下と侮っている間はいいですが、日本を油断ならない脅威というように表現してきたらまぁちょっと困っちゃいますね。

 なにか尻切れトンボなまとめですが、本気で中国との競争に勝ちたいのなら、妙な楽観に基づいた崩壊論なんて目もくれず、黙々と叩き潰す手段の検討とその実行をするのみです。

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