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2013年10月22日火曜日

私立校教師の指導力について

 何度もこのブログで書いているので知っている方も多いでしょうが、私は中学受験をして私立の中高一貫校に通った経歴を持っております。そんな私の個人的な意見として、進学校とされる私立校の教師は世間で見られるほど指導力が高くはないのではないかという気がします。

 私の経験談で話すと確かに通った中学、高校には熱心な教師もいて教え方も上手な人もいましたが、それは必ずしも全員ではなく、教科によってははっきり言って教え方が非常に悪い教師もいました。なんでそんなことが言えるのかというと、同じ学年内でたとえば数学なら数学、理科なら理科でクラス別に指導する教師が異なってて、ある教師のクラスだけが極端に平均点が低く大きな差がついたことがあったり、あと私自身の体験としては進級して指導教師が変わるや途端にその科目の点数が伸びたりすることもありました。まぁこれは相性が良かっただけかもしれませんが。

 はっきり言って私の通った学校は世間一般では進学校として通っておりましたが、ただ教科の進捗スピードが速いだけで教師の教え方が上手いかどうかでみると結構微妙だったと思います。先程の様に一部の教師が極端に教え方が悪いというのもありましたが全体で見ても、「進学校だから教師の指導がいい」とはとても言えない学校でした。
 このように考える根拠としては実にシンプルな理由が二つあり、一つは校内の成績上位者はみんな学外の予備校なりに通っている人間だったことと、勉強について行けず落ちこぼれる生徒は果てしなく成績が落ち込んで行ったからです。かくいう私も中学時代の成績は下から数えればすぐに数えられる水準だったのですが、高校進学後に予備校に通うや一気に成績が跳ね上がって、自分で「学校通う意味あんのかこの結果は?」などと自分でツッコんだくらいです。単純に予備校教師と比べても授業時間数は少ないにもかかわらず理解度は予備校のが勝ってたし、成人して中学校時代の授業を思い出すにつれてなんであんな妙な教え方してたんだあの教師はと思う事すらあります。

 それでここからがミソなのですが、何故教師の指導力がそれほどでもないのにその学校は進学校と呼ばれたのか、結論から言うと選抜試験が難しくて倍率が高く、いい素材というか学力の高い子供が入学してくるからじゃないかと勝手に睨んでいます。

 これは予備校で働いている友人が言ってたことですが、やっぱり子供によって理解力には差があり、理解力が高い子どもの方が教える側としては楽だそうです。私自身も大学時代に後輩を指導した際、その理解度の差というか反応速度の違いは人によってはっきりと感じます。
 思うに、自分の通った中学、高校はそこそこ県下で知名度があって人気だったことから優秀な生徒を集めやすく、その優秀な生徒の上に胡坐をかくというか、教師の教え方が悪くても生徒はきちんと理解して、そこそこいい大学に進学する人間も出てくることから進学校として成立してたんじゃないかという、かなり不届きな考えを持っています。

 敢えて学力を料理にたとえると、生徒自身の理解力なり才能は素材で、教師の指導というのは調理技術に当たります。極論を述べると素材さえよければ調理技術が如何に未熟でもそれなりの料理は出来てしまいます。素材が悪いにもかかわらずまともな料理に仕立て上げる、またはいい素材を存分に活用して上等な料理をこしらえてこそ一流の料理人であって、教師にも同じことが言えるのではないでしょうか。

 なんでこんな愛校心の欠片もない記事を書こうとしたのかというと、前述のある中学校教師の授業中の言葉を何故か突然思い出したからです。そのセリフというのはその教師の担当科目でテストの平均点が悪かった際に、「なんでお前たちは上の学年よりこんなに出来が悪いんだ」というものでした。単純に上の学年より素材が悪くて申し訳ないとしか私としては言えないのですが、さっきのセリフは悪い素材じゃもうお手上げだと言ってるようなもので、わざわざ自分の無能ぶりを棚に上げなくてもという気も今更ながらします。ここまで言えばわかるでしょうが、学力の低い生徒を引っ張り上げてくる教師こそ指導力のある教師だと私は考えているわけです。

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