ページ

2015年10月25日日曜日

私の記憶の仕方

 また本題と関係ないですが映画評論家の前田有一氏がこのほど、幸福の科学が有り余る予算を使って作った「UFO学園の秘密」というアニメ映画の批評を行っていたので今日読んでみました。批評内容の概要を私なりに述べると堂々たる予算を使っているだけあってアニメーションの出来も悪くないものの、後半に待ち受ける教義丸出しな説教的展開によって見に来る人間を選んでしまっているというものでした。その上で前田氏は、「個人的にはネット民が喜ぶ架空戦記など作ればウケるのではないかと思うのだが」と踏まえた上で、

「尖閣諸島にせめこんだ中国軍の快進撃と、トボけて高みの見物を決め込むオバマを前に、安保法制も日米安保条約も無力と知り絶望する日本人。陰で握手して笑う中米の最高指導者たち。尽くしてきた恋人アメリカにふられ、涙目の安倍首相。そこに突如現れたエル・カンターレ(山本太郎)が日本を救う──なんてストーリーを、リアリティあふれる軍事スペクタクルとしてぜひ作ってほしい。」

 なんていいますか、普通に見てみたいなこんな映画と思ってしまう自分がいました。

 そんなわけで本題に入りますが、先日高校時代の友人に高一の頃にあった別のクラスメートとの思い出話を聞かせました。内容はそんな大したものではなく、入試の手伝いのため休日に登校して手伝った後に学校から振る舞われたのは牛丼だった。でもって食べようとしたら牛肉一枚を床に落としてしまったので蓋の上に置いておいたら蓋に貼り付いた肉を自分が気が付いてないと思ってクラスメートが盗み食いした。「それ床に落ちた肉だよ」と伝えたら「早く言えよ」と言われ、手伝いが終わった後はそのクラスメートと別の友人と一緒にカラオケに行ったという内容でした。

 内容自体はそれほど大したものではないですが、友人曰く「怖いくらいに細かいことをなんでも覚えてるよね」とのことでした。別にその友人に限らなくてもほかの人からも私の記憶力については誉められるというか畏怖されることが多く、特に多い反応として、「そんなこと言ったっけ?」という、言った本人すら覚えていない過去の発言を私は覚えていることが多く、その発言時の情景、前後の会話などを含めて説明すると相手も記憶を取り戻していくのですが大抵、「なんでそんなこと覚えてるの?」と、非常に不気味そうな目で相手は私を見てきます。

 実際の所、こうした記憶力を披露する相手は前もって選んでいます。というのも気味悪がられるのを私自身もわかっており、数年前にあったことなどを話しのネタになると思いつつも敢えて口には出さずスルーすることも少なくありません。学生時代の友人などはある時私の記憶力について、「誰がどういう順番でどんなことを言ったのかを全部記憶していて、たまにコンビ芸人のネタも全部言ってしまうこともあるが正直怖い」と評していました。
 本人としてはそれほど特別なことをしている自覚はなくただ何となく覚えているから口にしているだけなのですが、周囲の反応を見ている限りだとやっぱり異常な記憶の仕方をしているんだとは考えています。ただ記憶力がいいといっても物覚えという意味ではそんなに大した水準ではなく、たとえばIQテストの様に短時間でどれだけ覚えるかといったものは実は苦手で、あと相手の顔と名前を覚えるのは実は苦手だったりします。

 では私の記憶で際立っているのは何か。恐らくですが何をどれだけ記憶するかというより、一度記憶した物を意識化に呼び覚ます能力の方じゃないかと分析しています。会話の中で関連するキーワードが出てきたら、「ああ、それなら」という具合にデータベースから関連する項目の記憶を引っ張ってくる「引き」が強いため、何年も前の出来事や会話なども一瞬で思い出して来れるのではと考えています。

 私自身、15歳くらいの頃から意識的に記憶力を高めるよう心掛けてきましたが、どっちかっていうとそうした心がけや行動よりも今の自分の記憶力は先天的な要素が大きいように思えます。そんな自分と比べて周囲の人間の記憶の仕方について比較すると、なんていうか記憶の整理の仕方が自分とは違うんじゃないかとこの頃思えてきました。
 記憶を本にたとえると、周囲の人は古い本の上に新しい本をどんどん積み重ねていくようなスタイルをしており、そのため新しい記憶は上の方にあるからすぐ持ってこれるけど古い本は下の方に埋もれているため引っ張り出すことはおろか探すのにも苦労します。
 それに対して私の場合は本棚に横並べするようなスタイルで、新しい本も古い本も背表紙を向けてずらっと並んでいるので一目で探したい本を見つけ取り出せる。感覚的にはこんな具合で、一度覚えた内容であれば、もちろん新しい方が思い出しやすいですが、古い記憶も新しい記憶もそれほど差がなくさっと引っ張り出せるというのが大きな特徴のような気がします。

0 件のコメント: