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2008年9月4日木曜日

今後の政局

 倒れたことによる病院の検査費、現在までにもう20000円。結構痛い出費です……。今日なんか心臓の鼓動を測る器具をつけられて、明日までこれをはずすことができません。不整脈かどうかを調べるらしいけどさ。

 さて今後の政局ですが、ここで話題に上げるのは自民党総裁が決まったあと、つまり次の首相が決まった後の政局です。
 新聞各紙やテレビなどのマスメディアの中には即解散、という声も一部にはありますが、これはまずありえないと私は思います。確かに総裁選の熱気覚めやらぬ中で解散に打って出ればまだ自民党にも議席を取る可能性が出てきますが、その前にまず「インド洋給油延長法案」だけは何が何でも自民党は通してくるでしょう。

 この法案は文字通りインド洋にいるアメリカ軍に対して石油を供与する時限立法ですが、前回の延長時は安倍前首相が期限ギリギリでやめてしまったため、一旦日本に帰国せざるを得なくなった経緯があるので、同じ轍は踏まないでしょう。しかし逆に言うならこれさえ通してしまえば、後は福田首相がこだわっていた、定額減税を織り込んだ補正予算案くらいしか臨時国会のネタはないので、この時点で補正予算案をあきらめて解散に撃って出る、「年内解散」という説には私もまだ一理あると思います。

 では逆に次の内閣がギリギリまで衆議院を解散しないとしたらという話ですが、その場合はやはり期限ギリギリの来年四月まで解散をしないというのが有力でしょう。自分たちの都合に合わせた予算案を通し、四月になって解散するというのが、この場合のシナリオです。
 ただこちらの場合はタダでさえ劣勢の自民党がこの間にさらに野党から攻撃を受けるという可能性が高く、お世辞にもいい戦法とはいえないでしょう。また福田政権同様、今度の組閣も各大臣の身体検査が不十分なままで望まざるを得ず、時間が経てば経つほど不利になると言う可能性が高いともいえます。

 ただ今回の騒動で自民党にとって幸いだったのは、疑惑がかけられた農水大臣の問題がきれいさっぱり忘れ去られたことです。福田首相は小沢民主党代表の三選報道に合わせて辞任を発表したと言っていましたが、効果的にはこっちの問題をもみ消したことの方が大きかったでしょう。

テクモお家騒動について

 今まで散々、「ゲーム会社栄枯盛衰、主にテクモ」などの過去の記事でネタにしてきたテクモですが、前からもいくつか出ていましたが、今日になってまた新たなニュースが飛び込んできました。

速報! 急転直下、テクモとコーエー、経営統合へ向けた協議を開始(YAHOOニュース)

 ことの経過はこうです。

1、テクモで「デッドオアアラブ」などの人気シリーズを手がけたプロデューサーが、約束されていた報酬を経営側(社長)に反故にされる。
  ↓↓↓
2、半ば会社を追い出される形でやめたプロデューサーが証拠テープとともに会社を提訴する。
  ↓↓↓
3、人気プロデューサーの裁判ともあり、口コミもあってテクモの株が急落する。
  ↓↓↓
4、スクウェアエニックスがテクモに対して友好的TOBを持ちかける。
  ↓↓↓
5、テクモはスクエニを相手にせず、コーエーと経営統合を話し始める

 と言うような経過となっています。好きなゲーム会社なだけに、このお家騒動は私個人にとっては非常に残念です。因みに合併ネタだと、バンダイと言う会社はこれまでセガとかと何度も合併を話し合いましたがすべて破談になり、最後に今のナムコといい関係になっています。

2008年9月3日水曜日

西山事件最終判決

 かなり昔に取り上げた「若い人に知ってもらいたい西山事件」について、今日続報がありました。最高裁は西山元毎日新聞記者の控訴を棄却し、前回の判決を支持するとのことで、事実上、西山氏の敗訴がこれで確定されました。

 それにしてもこの裁判、証拠など周辺状況を見れば明らかにおかしな点が出てきます。まず、日本政府からお金を受け取っていたとされるアメリカ政府ですが、アメリカの公文書館が秘密保持期限が過ぎたとしてこの沖縄密約の書類を去年に公開し、それによると「確かにもらったよ」って書いてあります。また当時の外務省の対米責任者の方は現在も生存しており、この密約の存在を認めています。このように、密約の当事者たちは認めてみるいるのに、裁判では何故かなかったことにされると言う、不可解な判決となりました。別に今に始まったことじゃないけど。

近況

 こんなことわざわざ書く必要もないのですが、

 倒れました( ゚Д゚)

 気がついたら病院のベッドの上で、何でも、突然椅子の上から卒倒して、横にいた人がすばやく頭を支えて救急車を呼んでくれたそうです。人間、こういう風になると本当に記憶が飛ぶと言うのか、この前後関係の記憶が全くないのが私でも不思議です。おぼろげに覚えている記憶は、酸素吸引機を取り付けられるのですが、なんか酸素を吸うとどんどん気持ち悪くなるので、必死でそれを取り外そうとしていたのはまだ覚えています。

 そんなこんなあり、今週一週間は検査のため病院に通う以外は自宅療養を言いつけられました。今まで自分で言うのもなんですが健康優良児だったので、今の状況に激しく戸惑っています。
 ここで言っておきますが、決してハードワークをやっていたわけじゃなく、ただ単にその日は朝から吐き気を催すなど、体調が悪かったのが原因だと思います。このまま体調が悪ければその日は早退しようと考えていたくらいなので、こんなになるなら休んでおけばよかったかなとも思います。

 それにしてもいざ自由な時間をもらうと返ってやることがありません。ブログのネタもなんとなく浮かびづらい気がします。ちゃんと勉強でもしていようかなぁ。

2008年9月2日火曜日

福田首相辞任について

 昨日の夜、突然福田首相が辞任を発表しました。会見の内容などは報道に譲るとして、ここではいくつかその前後関係についてあれこれ推論を書いてみようかと思います。

 まず福田首相が辞任を決意した時期ですが、これはほぼ間違いなくここ一週間のうちでしょう。その理由とも、臨時国会を本来なら九月十二日に開く予定をすでに発表しており、辞任を決意した段階ではこのような日程を決めることがないというのが理由です。

 では時期がわかったとすると、この一週間で何が決め手となって辞任を決意するようになったのかですが、福田首相は民主党などの野党の審議に応じないなどの抵抗があり、国会運営に支障をきたさない現段階でより自民党を引っ張り議論のできる人材に首相の座を譲るためと言っていますが、私はこれが本当の理由には思えません。
 というのも野党の反対と言うなら何故国会の休会している今なのかと言うことになります。それも福田首相にとっては国会運営に支障がないからだと言われそうですが、私はそれ以上に、農相の不正支出問題や餃子事件などで逆風が強く吹き、その上小沢民主党代表の続投が決まったことの方が決断した理由なのではないかと思います。

 そういったここの事例を踏み、このままでは選挙に負けて自民党が政権から引きずり下ろされた時の首相として名が残るのを意図的に避けた、と言うのが本音ではないかと思います。あとはただ単にもうこれ以上運営していくやる気がなくなった、父親の悲願であったサミットが終わったからといった辺りでしょうか。

 それでは今後、誰が自民党総裁、ひいては首相になるかでしょうが、現時点での最有力候補は幹事長の麻生太郎氏でしょう。それにしてこの人、幹事長に就任するたびに首相が辞任するんだけど、何か疫病神的なものを持っているんじゃないかなぁ。
 ぶっちゃけ私はこの人は嫌いです。また政権運営についても、国民に人気があると言いますが彼を支持する人間と言うのはミーハー的な(麻生氏が漫画好きだからというだけ)もので、いざ選挙とかになると投票に結びつくのか甚だ疑問です。

【民主党を問う】渡部恒三最高顧問に聞く(YAHOOニュース)

 これは昨日の民主党最高顧問である渡辺恒三氏の福田首相辞任前のインタビューですが、なかなかに時局をよく見極めた内容だと思います。
 このインタビューの中でも言われていますが、私も次の首相には総選挙に勝つことが目的であるというのなら、小池百合子氏が一番インパクトもあり、現在の自民党の窮地から大逆転がねらえると思います。

 総裁選には今日の時点で麻生氏が立候補を表明していますが、もし現官房長官である町村信行氏が立候補したら、派閥の力関係によって間違いなく町村氏に決まるでしょう。しかし町村派(元森派)は小泉、安倍、福田と、三人連続で首相を輩出しており、森元首相もまたここから出すのにはあまり乗り気ではないので、恐らく町村氏は出馬しないと思います。

 となると他に誰が出るかですが、これまた町村派ですが、上げ潮派の首魁である中川秀直氏などは何度かねらっており、もしかしたら今回このタイミングで出てくるかもしれません。もしくは、中川秀直氏などが後ろについて小池百合子氏を担ぎ上げると言うことも考えられます。
 あと、影がちょっと薄いけど谷垣貞一国土交通大臣も、安倍氏で決まった総裁選の時も出ていますし、古河派とも連携を強めているので、また出るんじゃないかな。麻生氏同様嫌いだけど。

2008年9月1日月曜日

権威の失墜と自意識の向上

 かなり前に、「モンスターペアレントはどこから生まれたのか」という記事を書きましたが、この記事の中で取り上げている「自意識の向上」というのは、実は非常に大きな問題なのではないかとこのところよく思うようになりました。

 この問題の背後にあるのは間違いなく「権威の失墜」でしょう。私が子供だった頃と比べると、警察や教師に対する社会の信用というものが数々の不祥事の発覚とともに明らかに低下しているように思えます。
 その結果が私の主張する自意識の向上につながっていると思います。というのも、昔はなんとなく自分じゃ違う気がしていても、権威のある人間が言うのだから正しいのだろうというように納得できたものが、このところは専門家の意見に対しても、「自分たちの考える意見が正しい」などと主張するようになって来ました。

 だからといって、私は警察や教師といった人間の権威を守るために、不祥事は明るみにするなとは言うつもりはありません。確かにこれまで閉鎖的に情報が閉ざされていた結果、冤罪事件や教師の不正採用など数々の悪事が隠されてきてしまい、そういった問題が発覚するようになったのは感激すべきでしょう。しかし、一部の小悪人の行動が全体の行動を代表しているかのように考えるのはやはり良くない気がします。

 特にそれが顕著なのは医師です。ほんの1%にも満たない人間の悪事によって医師全体の国民の信頼が薄れ、この前に書いた「医療裁判事件の無罪判決について」のように、必死で行われた処置を間違っているのではないかと疑うのは医師患者双方にとってとても不幸なことだと思います。

 ではどうすればいいのかということですが、これは単純にいって、相手を集団で見ないことです。警察だから、政治家だから、自民党だからというように、所属する組織や団体で相手の性格や行動を考えず、相手個人をしっかりと見つめることです。なんか擁護するような形になりますが、毎日新聞の問題にしろ、私は明らかに毎日新聞社の経営側職員の不手際がこの前の問題を引き起こし、スクープを多く拾い(最近あまり見ないけど)、現場で活躍する毎日新聞社の記者が毎日だからという形で批判されるとのは少し可哀そうな気がします。

 そして何よりいいたいことですが、自分の意見と相手の意見のどちらが正しいのか、それははっきりと基準となるものはありませんが、じっくり自分で意見を比べ合い、考えることが最善の選択を得る唯一にして最大の手段であると思います。一概に自分の意見が正しいと、慢心するのはよくない……と言いたいんだけど、私が一番人の意見を聞かない性格してるからなぁ……。

人の意見を自分の物とする者

 以前、というか今でもそうですが、私があれこれ政治談議を若い人間にしていると、

「花園さんの話とか聞いているとためになるのですが、一体こういった問題だと、誰の話を信用したらいいのかわからないのです」

 という風に言われることが非常に多いです。 
 確かに、政治政策などの問題だと複雑であるし、何が実際に効果があるのかといったことは非常にわかり辛いということはあります。しかしそれにしても、何が良いか悪いかはじっくりその人の意見、果てには対抗意見をよく聞いて、その上で自分で考えろ、人の意見を鵜呑みにするなと叱り飛ばしてやりたいのが本音ですが、最近だとこういう人間の方がマシだったと思うようになりました。

 というのも、最近だとろくすっぽ知識もないくせに、人の意見は聞かずに根拠なく自分の意見が正しいという人間が増えてきました。それこそネットの意見をそのままなぞるだけなので、「それはどこそこのサイトの○日の記事だね」といって私はそういった人間を黙らせているのですが、その際にはいつも異様な不気味さを感じます。何故かというと、確かに人の意見を参考にしてそれに同意するというのはわかるのですが、そういった人は他人の言った意見をまるで自分が考えて出した意見のように言うからです。

 私は問題意識を持たずに考えない人間よりあれこれ物事を考える人間の方を評価します。しかし、わからないことをわからないという人間はソクラテスの「無知の知」ではないですが、先ほどのセリフを言った人間のようにそれはそれでまだ素直さもあり、まともな人間だと思えます。できれば考えてほしいけど。
 ですが、人の意見を自分の意見かのように言う人間は言語道断です。さらにその問題について自分から対抗意見や掘り下げたりもせず、漫然とその意見の正当性を主張するなんて持っての外でしょう。

 引用なら引用だとあらかじめ言い、その意見に賛同しているというならそう言えばいいだけです。別にこれは恥ずかしいことではなく、その意見に対して同意か不同意か、何故そう考えるに至ったのかという過程は非常に重要ですし、曲がりなりにも問題を考えているといえます。ですがこのところ私が出会う変な人たちはそういった過程を一切経ずに、最初に目に入った意見だけをひたすら盲信する傾向が特に強いです。
 そういった人たちのもう一つの特徴を言うと、最初の意見を盲信するあまり、どれだけ別の意見の有効性を訴えたところで考えを変えないというところもあります。どうも考え方を変えるのは、自分が負けると勘違いしているのかもしれませんが、そういうことは全くないのですし、こっちとしても勝ち負けにこだわっているわけじゃありません。

 やや散文的に内容がばらばらになりましたが、こういった人間らが増えるということは社会にとって大きなマイナスです。人の言葉や姿だけを取り込むしかできない「カオナシ」という妖怪が千と千尋で出てきますが、一人や二人ならともかく、こんなのがそこら中にいる社会は私はごめんです。