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2011年12月11日日曜日

横浜DeNAの監督人事について

 整うまでにかなりごたごたしましたが、プロ野球の横浜ベイスターズの主要株主がTBSからモバゲーを運営するDeNAに移り、正式に球団売却が成立しました。早速球団人事にも着手されて当初は横浜にも在籍して文字通り”日本球界の生きた化石”と言っても過言ではない工藤公康氏が監督に就任すると報じられましたが、すでにGMに就任していた高田氏と意見が合わなかったとのことで最終的には中畑氏に落ち着いたようです。
 こういってはなんですが、工藤氏が監督に就任しなくて私は良かったと思います。こういうと私が工藤氏を嫌っているように見えるかもしれませんが実際は非常に高い評価をしており、その実績は言うに及ばず、野球界で科学的トレーニングを早くから取り入れるなど指導者としての資質も決して低くはないのではないかと見ています。ただいきなり監督というのはやはり荷が重すぎるように思え、最低限数年間はコーチ職を経験してからの方が当人にとっても良いのではないかと考えていただけに今回の結末はすとんと納得できるものでした。

 こんなことを考えていた一方、実は密かにある人物のベイスターズ監督復帰を陰ながら期待していました。その人物というのはほかならぬ、


                 
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山下大輔(やました だいすけ)@大ちゃんAA保管庫」より

 そう、私が期待していたのは2003~2004年の監督在任期間中にベイスターズを二年連続最下位にしただけでなく、「ピッチャー、デニー」をはじめとする数々の迷采配を披露した「大ちゃん」こと山下大輔氏です。
 こう書くと身も蓋もないようですが確かに在任期間中は成績は良くなかったものの、この期間に後にホームラン王となる村田選手や今回の日本シリーズでも活躍した内川選手、そして怪我が多いことで有名になった多村選手など球界を代表する野手が次々とベイスターズで生まれていった(そして去って行った)ことを考えると、案外大ちゃんの采配というのはそこまで悪くなかったんじゃないか、もっと時間を待てばよかったのではと思うところがあります。

 こうした地味な選手育成のほかにも「昔はノーエラーの山下。今はノーヘアーの山下です」、「はげましておめでとう」などと周囲をほっと和ませる明るく温和な性格がことのほか大好きで、ベイスターズ生え抜きでもあるんだし今回また就任してくれないかと本気で期待してました。
 まぁ結果は、確かに残念には終わりましたけど、何もこれが最後というわけじゃないんだし自分は大ちゃんの日本野球界復帰を切に願っています。ちなみに上記の大ちゃんAAの中で一番好きなのはこの下の奴です。

           ,-=;, 
          {__7!          地球から出ていけ━━━━(゚A゚)━━━━ !!!!!
          〔_ラレ        ,、_,-‐y;
           `y"l       rヲレへシ'" 
           iト-ヘ、      (_;フイ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  r;_/iレソ
            l  'ヽ      ル ||              し ン′
              ヽ   ヽ     レ' ||!            人_フ
             V  ヽ,    |   |.|●)  (●)   _/ /
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                V   `;|   i∨  ̄~7  ン〈___/ 
                V丶  |   リ >,    ( <_ br="">                 ヾ  {   ソ レ ン ;_ン'" 
                  ゝ、ゝ = 〃ソノ__/
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2011年12月10日土曜日

本当に問責を出すべき相手

 本当は昨日のうちに書いておきたかったのですが、三日連続で頭痛が続いたので今日に書くこととなりました。今日は体調は良くなったのですが病み上がりのせいかやけにテンションが高い状態が続いており、持病が持病なだけに大人しく昼寝をして過ごしました。昼寝するのは毎週のことだけど。

 さていきなりですが、久々に政治関連の話題で激怒させられるニュースが出ました。真面目な話、壁に向かって頭突きを本気でしそうになったほど頭に来るニュースで怒り心頭に来ています。

首相強気、菅氏の轍踏む? 一川、山岡2閣僚続投 政権運営厳しく(産経新聞)

 昨日の国会最終日、マルチ商法に関わっている山岡消費者相と失言と無教養ぶりを露呈させた一川防衛大臣に対して問責決議案が出て参議院で可決されました。この問責決議案の可決に対して野田首相は二閣僚を続投させると発言していますが、日本のメディアは今後の国会運営に支障が出るのは間違いない、野党側が審議に応じるか定かではないとどこも書き殴っています。
 恐らくこの時点だと問責が出された二閣僚に対して私が怒っているように思われるかもしれませんがそれは違って、私が許せないのは自民党を初めとした野党にほかなりません。恐らくこんな怒り方をするのはまずもって私だけじゃないかと本気で思うので理解し辛いかもしれませんが、私が野党の何に怒っているのかというと、一体何故こんな小物ども相手に大騒ぎして本当に排除すべき人間を無視しているのという、この一点に尽きます。その排除すべき人間とは下記の人物です。

在日米軍再編:普天間移設 鳩山氏「辺野古以外、探す努力を」 日米へ影響否定(毎日新聞)

 私は今の状況下で本当に問責を出すべき、というより政界から徹底的に排除するまで追い詰めねばならない人物とは鳩山由紀夫元首相だと見ています。その根拠は、って説明する必要もあるのかというくらいに非常に腹立たしいのですが、首相在任中に「トラストミー」と言っておきながら発言を二転三転させた挙句、首相退任時には「米海兵隊が存在する必要性がある」といって米軍基地の辺野古移転を決めておきながら、退任後には「米海兵隊の必要性など方便」だと平気でのたまいました。その上で今回の「辺野古以外も探すべきだ」とまた議論を根底から覆すようなこの発言、しかも別ソースで見たようなちょっと自信がありませんが、この発言の前には「元総理として言わねばならない」などとほざき、自身の影響力、海外メディアへの波及力を全く考慮しないどころか確信犯でこのようなことを述べており、あくまで私の主観ですが一川防衛相などより遥かにずっと沖縄を愚弄しているとしか思えません。言葉通りの意味じゃなく、この人は万死に値する。

 ここまで言えばもうお分かりかと思いますが、私が野党に言いたいのは鳩山を無視してなんであんな小物二人に問責を出したのかというこです。はっきり言いますが山岡消費者相にしろ一川防衛大臣にしろいようがいまいが箸にも棒にもかからない小物で、役には立たないかもしれませんがそれほど害もない人物です。それだけ人材に乏しい民主党についてはお寒いというか残念ではあるものの、こんな二人に対して存在するだけで確実に害をまき散らす鳩山をどうして放っているのか、何故もっと批判しないのか、野党は物事の優先順位を明らかに履き違えているとしか言いようがありません。嫌味な言い方をすると、自民党内には森元首相をはじめ未だに余計な口を出す首相経験者が何人もいるから敢えて鳩山を無視したんじゃないかと疑う気持ちすらあります。

 また野党に限らずこの件については日本のメディアに対しても納得いかない気持ちが強いです。多少うぬぼれがあるのかもしれませんが私と同じような考え方や主張をするメディアが何でいないのか、一川防衛相をあれだけ取り上げて批判しておきながらなんでここで鳩山が出てこないんだと、大きな声では言えませんが今日自宅でネットニュースを見ながら「政治センスのかけらもないクズどもめっ!」とわめいていました。右から左に情報を流すだけが仕事ではないんだし、もっと全体の動きを見て報じる人はいないのかと納得いかないことばかりです。
 という具合で真面目に荒れていましたが、先ほど確認したら産経がちゃんとこの点を突いておりました。産経の政治記事はバイアスがかかることが多いからあまり評価していなかったけど、今回のこの件で少し見直しました。まぁバイアス取っ払ったら購読者が逃げるという台所事情はよくわかるんだけどさ。

普天間移設「県外やめた」もやめちゃった鳩山氏(産経新聞)

2011年12月9日金曜日

秋田の弁護士刺殺事件の判決について

秋田の弁護士刺殺、無職男に懲役30年判決(読売新聞)

 読んでて少し気になった事件なので、取り上げることにします。
 リンクを貼ったニュースというのは秋田県で起きた殺人事件の判決を伝える内容なのですが、事件内容が読んでて納得いかないというか奇妙な点があります。なんでも加害者の男が被害者の弁護士宅に押し掛けたことを受けて110番がなされたそうなのですが、それを受けてやってきた警察官らは何故か被害者を加害者と間違えて組み伏せ、そこを加害者が剪定はさみで胸を突いて殺害したそうなのです。

 仮にこの通りであれば被害者が殺害されたのは明らかに警官の不作為によるものでその責任について追及されるべきなのですが、あちこちのニュースを見る限りですと今回の判決ではその点を指摘した痕跡は見当たりません。しかもほかのソースからの報道だとどうも殺害状況について警察と加害者で大きく食い違っており、どちら側の主張がどの程度根拠があるのかも触れられていません。
 そしてなによりも、一人の殺害に対して懲役30年というこの判決内容には奇妙さを覚えます。私は厳刑主義なのでかねてから犯罪者にはもっと厳しい罰をと常日頃から主張しているものの、ほかの殺人事件と比べて今回のこの懲役30年という判決は頭抜けているというか、何故だか重すぎるように感じます。当初は被害者が弁護士であることから法曹界の慣れ合いの果てかとも思いましたが、先ほどの警察の不作為を考慮するとまた一つ裏があるのではないかと勘ぐってしまいます。

正解を見えなくさせるもの

 このブログではあえて取り上げませんでしたが、先日に中国で路上で寝そべっていた女児が車で二回も引かれたにもかかわらず周囲の人間が誰も介抱しようとしなかったというニュースが大きく話題になりました。この現場は監視カメラの映像に残っていたこともあってネットにも動画が流れましたが、さすがに自分は見ることができませんでした。この事件を受けて中国では社会の道徳心について大きく議論が起こり、裕福にはなったかもしれないが道徳が失われたなどという声も持ち上がっていました。

 翻って日本ですが、この中国の事件に対してはやはり批判的というか、これだから中国はというような論調をいくらか見ました。まぁ確かにその通りではあるのですが、その一方で日本もこれを他山の石にしていいものかと私はちょっと懸念していました。さすがに車に引かれても無視するようなことはそうそうないかもしれませんが、それ以外の細かいところで日本人も道徳心が薄れているのではと少し思うところがあります。
 そんな風に思っていた矢先、先日にこのブログの読者からメールで「他人とぶつかっても何も言わない人が増えているように思うがどうでしょうか」という質問を受けましたので、その時の回答内容をここでも紹介しようと思います。

 まずなんで日本人は道徳心が下がった、と少なくとも一部で思われるようになったかですが、根底にはやはり他人となるべく関わりたくなくなったのが一番大きいかと思います。私自身の体験で言えば小学校などで散々に「自主性を持て」と言われてほかの人と違う行動をとったら周りから総叩きにあった体験もあり、かといって型通りの対応を取ったら「誠意がない」と言われたりして、なんというか世の中を生きてて正解が見えないような印象を覚えたことがあります。ある人には通用してもほかの人には全く通用しないとでもいうのか、そういったことがどんどん増えてきてだったら初めから可能な限り接触を持たないように、揉め事に関わらないようにする人が増えているのではないかと思います。

 じゃあどうすればこういった状況を打開できるのかですが、私はそもそもの原因は「正解を見えなくさせている存在」があるせいだと考えています。その見えなくさせている存在については敢えて説明することを避けますが、そういったものを排除するのが最も確実で適当な処方だと見ており、自分もその一助にならんと活動を続けています。

2011年12月6日火曜日

埼玉県三郷市、千葉県松戸市通り魔事件の犯人逮捕を受けて

埼玉・千葉連続通り魔の高2男子「なたで殺そうと思った」さらなる犯行準備か(産経新聞)

 昨日、先に埼玉県三郷市と千葉県松戸市でそれぞれ女子中学生と小学生を襲った通り魔事件の犯人が捕まりました。事件内容の残虐さはもとより、弱い存在を狙うという通り魔という犯罪手法から周辺地域の住民はさぞ不安だったかと思いますが、比較的早い時期に犯人を捕まえることが出来て本当によかったかと思います。そういう意味では捜査を行った警察の努力には頭が下がりますし、尊敬の念を禁じ得ません。
 あまりプライベートなことを書いても仕方ないのですが、実はこの両事件の起きた現場というのは自分にとってまさに「庭」ともいうほどの地元で、特に松戸市の事件現場周辺なんて日本にいた頃はお気に入りのサイクリングコースの上にあります。下手すりゃ毎週一回は通っていてもおかしくないくらいに足しげく通ってた場所なだけに、この事件の報道を見た際にはまざまざと周辺風景が頭に思い浮かびました。

 それだけに事件の経過も気になってはいたわけですが、犯人の目撃情報などから若い男だろうとは思ってはいたものの案の定というか高校男子が捕まりました。恐らく一昔前であれば「何故高校生が?」とか思ったかもしれませんが、自分の世代はあの神戸連続児童殺傷事件を見ており、最近はしょうもない理由でこうした犯罪を起こす人間が良く取り上げられるので犯人の年齢についてはあまり気にはなりませんでした。
 たた犯人が少年であることから、事件内容が内容故にまず家裁から地裁へ逆送されることは間違いないものの、成人が同じ犯罪を行ったのに対してはいくらか罪刑は軽くなることが予想されます。まぁ16歳なんだし、死刑は私もさすがにかわいそうだと思うので無期懲役くらいで二度とシャバに出さない程度がいいかと勝手に考えているわけですが、ふと昔に少年法と更生について友人と交わした会話を思い出したので、その話をここで紹介しようかと思います。

 確か友人とその話をしたのは今から7年前の2004年だったかと思いますが、当時線路に自転車を投げ込んだとして中学生が捕まったというニュースがあったのですがそのニュースを引用して私は友人に、「中学生なんだから、線路に自転車を投げ込めば最悪脱線する可能性があることがわかるだろうし、知らないとは言わせられないな。補導じゃちょっと軽すぎるから死刑くらいで済ませた方がいいと俺は思うんだが」と、横で誰かに聞いてたら真面目に引かれそうなことを話したのですが(実際に別の友人は引いた)、私の言に対して友人も慣れているのか、「そうだねぇ……」となんともないような返事を返してきました。ただ友人は返事をしてからしばらく考え込み、しばらくの間があっておもむろに口を開くと、

「その中学生がふざけ半分で自転車を投げ込んだのか、それともほかの事件のようにむしゃくしゃしたとかで投げ込んだのかまではわからないけど、中学生の頃って当人にとってはテストとかで大変かもしれないけど生活は社会とは完全に隔絶された、いわば純粋培養みたいな環境じゃん」
「せやね」
「でしょ。だけど高校生、大学生って年齢を重ねるにつれて大人の世界の不条理とかと人間って接していくじゃん。そういう大人の世界の不条理にぶち当たってカーッとなって事件を起こすというのであれば、もちろん許される行為じゃないけどまだ心情的には僕は理解できるんだよ。だけど中学生のなんも悩みもない時分にむしゃくしゃしてこういう事件起こすんやったらさ、ある意味もう救えない人間とちゃうかな」
「ゆうねぇ君も。でも確かに、中学生くらいのどうでもいい悩みで事件起こすんやったら成人したらどんだけ事件起こせやええっちゅうねんって話やな」
「そうそう。そんでさ、少年法って如何に更生させるかという目的で作られているから成人に対する刑法の内容と比べて緩いんだよね。これ僕の考えだと逆で、鉄は熱いうちに叩けじゃないけど、むしろ成人より厳しい刑罰で臨まないといけないんちゃうかな。そういう意味で花園君の死刑にするべきっていうのも正しい気がする」

 自分も友人も非関西圏から進学してやってきた口なのでいい加減な関西弁ですが、当時の雰囲気を思い出して書くとこんな感じのことを話しました。自分はてっきり過激な方だと自認してましたが、言っちゃなんですがこっちの友人の方がずっとダーティな性格をしていたというわけなのですが、自分もすっかり影響されてしまってこの友人の考えに染まっております。
 もちろん更生できる犯罪者、少年犯を更生させるに越したことはありませんが、自分はやはり世の中には煮ても焼いても食えない奴、どうやっても救いようがない人間というのが存在しているかと思います。そういった人間は片っ端から処刑台に送れとまでは言いませんが、更生なぞ期待せず社会がコストを支払ってでも完全に隔離して一般人に累が及ばないようにしなければいけないのではないかと時たま思います。

 今回この話を書こうと思ったのは冒頭に挙げた通り魔事件に加え、この前ふと調べなおした2000年に起きた「名古屋中学生5000万円恐喝事件」がきっかけでした。この事件自体も非常に呆れるというか加害者に対して怒りとも憎しみともつかない妙な感情を持たされるのですが、なんとこの事件の主犯の二人は少年院出所後にパチンコ店から1200万円を強奪する事件を起こして再び逮捕されていました。逮捕時の年齢は22歳だったということですが、一体何のための少年法か、更生なのかと非常に複雑な気持ちにさせられます。
 またこれ以外にもいちいち挙げはしませんが、有名な少年事件の犯人が出所後に再び犯罪事件を起こしたという例をいくつか知っております。偏見と非難されても構いませんが、私は今回の通り魔事件の犯人である高校生は何をどうしたって出所後に再び同じような事件を起こすのではないかと思え、二度と社会に出してはならないと深く感じます。神戸連続児童殺傷事件の時にはまだ14歳以上を大人と同じ刑法で裁く法律がありませんでしたが今はもうあります。

  おまけ
 この記事で挙げた「名古屋中学5000万円恐喝事件」ですが、うちのお袋と話をしていた時に何故か出てきて、しかもお袋の方が私より細かくこの事件のことを覚えていました。私は普段から「記憶力においてはお袋より上だ」とよくお袋をいびっていたのですが、この時ばかりはお袋も普段の恨みがあったのか、「どや、私のがよく覚えてることもあるんやで( ゚∀゚)」とデカい顔してきて何も言い返せませんでした。これ以降は反省して、あまりデカい顔しないように気を付けてます。

2011年12月5日月曜日

経済の強さと為替の二律背反について

 なんかこのところ日にちの感覚が曖昧になっているのでやや確実ではありませんが、確か先週にIMFが日本の財政状況を取り上げて健全化するように勧告を出してたと思います。もっとも日本を批判する前にどうして今までギリシャとかを見逃していたんだといくらでも言い返しますし、こんな世界にした張本人は私はIMFだと思っているのでこの勧告は特段気にする必要がないと思います。
 ただこの勧告が出た当初、「この勧告を真に受ける奴が出て円安に動かないものか」とちょっと期待しました。と同時に、単純に円高に持ってくためには景気を悪くするのが一番だと思ったのでその辺の当たり前な考察をまとめます。

 まずなんで私がIMFの勧告で円高に動かないものかと思った理由ですが、これは今の日本の景気と財務状況ががいいことから円高になっているからです。テレビでは不況不況といつも念仏のように唱えられているものの、前にも記事で書いたように今年第3四半期に日本はあれだけ震災でやられたにもかかわらずGDPプラス成長を記録しておりますし、失業率も欧米各国、ひいては隣の韓国と比べても遥かに低い状態を保っております。さらに言えば今後も震災からの復興需要が高まることも予想され、確かにリーマンショック前までとはいかないまでも絶望的に景気が悪い状態ではなく、相対的にはいい状態を維持し続けるでしょう。

 こんなことはなにも日本に限らずほかの国もわかっており、また日本の財政は借金漬けとはいえ対外債務はほとんどなくてデフォルトの危険性が全くないことから日本円は人気を博し、今の70円台後半という円高につながっているわけですが、じゃあ逆の円安に誘導するためにはどうすればいいかとなると単純に日本の経済と財政に危機感を持たせればいいことになります。
 そういう意味で先のIMFの勧告なんかある意味で危機感を煽るのにいい材料じゃないかと思ったわけなのですが、さすがにそうも単純にはいかずに未だに日本円は70円台をさ迷っております。一方、世界的にも危機感が煽られまくって実際にギリシャとかイタリアでシャレにならない事態に陥っている欧州ではユーロ安が進んでおり、ドイツなんかこのおかげかなり羽振りが良くなっていると聞きます。そのかわり周りの反発も買っているようですが……。

 こうしてみると景気がいいと通貨が高くなり、悪いと安くなるというある意味では正常な市場原理が働いているようにも見えます。となると「円安に持ってきて景気がいい状態を保つ」というのは今のこの時代だと、なんだか非常に難しい高等技術なような気がしないでもありません。実際に韓国もリーマンショック後にウォン安となってこの世の春を謳歌しましたが、ウォン高になるや急にサムスンが赤字出したりとただ通貨に助けられただけで裏打ちされた経済力でないことが一部露呈しました。といっても、ヒュンダイの車はデザイン面などで下手な日本車よりいいとは思うが。
 となるとじゃあどうすればいいかですが、はっきり言って今はあまりいい手があるとは思いません。強いてあげるとしたら内需を高めることでしょうがこれ以上日本の内需を高めろったって、現時点でも異常と言っていいくらいの高水準にあることを考えるとちょっと難しい気がします。それであれば行くとこまで行って一旦悪くなって、そっからまた這い上がるという老荘思想的な態度で臨んでいる方がこの際いいかもしれません。とりあえずまとめとしては、円安にしようったって好景気とはなかなかセットにならないということです。

2011年12月3日土曜日

東條英機暗殺計画に関わった二人の柔道家

 以前に東條英機の記事を書いた際にウィキペディアを閲覧したのですが、その中に書かれていた「東條英機暗殺計画」にいくらか興味を引く内容が書かれていました。
 最近批判のトーンが落ちてきていますが東條英機は特高を非常によく活用して密告者やら自分を批判したメディア関係者をあの手この手で葬るなど、実質的に恐怖政治を敷いておりました。そのため彼が権力の座にある限りは批判はおろか政策提言すらできず、早くに太平洋戦争は負け戦だとわかり降伏、もしくは和議に応じるべきと考える政治家や軍人も少なからずいたものの、東條がいる間はそれらを実行するのはほぼ不可能でした。

 最終的に東條はサイパン陥落の責任を取る形で首相職を辞任、とはいっても本人はまた自分の分をわきまえずにえらく抵抗したそうですが、岸信介が事実上の暗殺脅迫にも屈せず造反したことで引き摺り下ろされることとなりました。ただ彼が退陣するまで降伏主導派の中では、東條暗殺を本気で計画する人間も出ており、あの細川護煕元首相の父である細川護貞氏も宮中にいた戦時中の自身の日記にて、「もはや東條を殺すしかない」という考えを木戸幸一に伝えたところ、「滅多な事を言うべきでない」と制止されたという話が載せられています。なおこの時のことについて細川護貞氏は、「制止されて部屋を出たところ、急に恐ろしくなって膝がガクガクと震えだした」と書いています。

 そうした数ある東條英機暗殺計画の一つに、ある二人の柔道家が関わった例があります。その柔道家とは牛島辰熊とその弟子である木村政彦のことですが、今の今までこの二人について何の知識も持っていなかったためにこの話を知った時に調べてみたのですが、なかなか興味深い人生をたどった柔道家であることはもとより写真を見ていろいろと非常に凄まじいインパクトを受けました。百聞は一見に如かずなので、ウィキペディアから引っ張ってきた写真を早速載せます。


牛島辰熊


木村政彦

 この二人の写真を見た第一印象をありのままに述べると、「こんな奴らに命を狙われて、生き残る自信がねぇ(゚д゚;)」、というものでした。っていうか、恐すぎるだろ二人とも……。

 まず件の東條英機暗殺計画についてですが、これは石原莞爾などとも交流のあった牛島辰熊と陸軍少佐の津野田知重が1944年に企図したもので青酸ガス爆弾を投げつけるという計画だったそうで、その鉄砲玉として牛島は愛弟子の木村政彦を使おうと考えていたそうです。ただ計画は実行される前にばれて牛島も津野田も憲兵隊に捕まったために未遂に終わったそうですが、何故だか処分は軽く執行猶予刑で済んでます。

 そんな二人の柔道家ですがどちらも全盛期には最強と呼ばれる程の実力者で、特に木村については「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」とまで言われ、現代にいたるまで歴代最強の柔道家という呼び声も高い人物です。ただ二人とも柔道家としては不運な人生をたどっており、牛島は柔道の興隆を目指して国際柔道協会というプロ柔道団体を設立したことから、その功績からすれば最高段位である十段まで登りつめてもおかしくなかったのに九段にとどめられ、木村もこれに参加したためか七段で終わったそうです。
 ただ木村は戦後、ある意味で日本初の総合格闘家に転身してブラジルでブラジリアン柔術のエリオ・グレイシーを破ったり、力道山との確執のある試合など多くのエピソードを残しています。人に歴史ありとは言いますが、一つの事件からこうしたいろんなエピソードにつながっていくのを見るたびに歴史に面白味を感じます。